おこしやす つらら庵♪
アニメーション、広告を手がけるスタジオ鬼に勤めて2年と少しになる。

今年は株式会社になり、ありがたいことに会社として一度もこちらから営業的な事をした事がないのに各方面から仕事をたくさん頂いて、立ち上げ2年にしては順風満帆といったところでしょうか。
この2年で感じた事を今日は語ってみようと思う。
この業界はかなり特殊や。
クリエイティブな仕事なので、元から特殊なのは特殊なんやけど、一番驚いたのは締切の早さ。
お仕事を頂いてから納期まで「えっ、この規模のことをこの期間で⁈」と驚く事が多い。
うちの代表曰く、これは広告業界では当たり前で、基本会社内で何かのプロジェクトを立ち上げようとする時、ではこんなことをしてみましょうという話になってから、チーム内で議論を重ね、そして上にプレゼンしてOKを貰ってようやっと予算を下ろしてもらう。
そしてそれをいよいよ僕たちみたいなクリエイティブを請け負う会社が制作するんやけど、その頃にはもう発表やらリリースが迫ってるって事らしい。余裕を持って進むプロジェクトはほぼないと言っていい。
この事実に面して強く思う事がある。
“いついかなる時、どんな球でも打てるような自分でいる事”
これがめっちゃ大事やねんなぁと。
普段から引き出しというか、変化球対応の技がたくさん無いと、予想外の事を依頼された時にそこから勉強して資料を集めて…なんかしてると確実に納期に間に合わへんねん。
この間の豊臣兄弟!のタイアップ企画も少し特殊な方法を用いないといけない案件やった。
それぞれの人物の顔および具足、衣装などをあまり具体的に描かないで欲しいという先方様のご依頼だった。
歴史的に齟齬があるといけないという現実的な面と、もうひとつ、表情をあえて描かない事で鑑賞者に、悲運ながらも強く生きる浅井家の人々のさまざまな感情を、各々の心で想起してほしいという事なんやと思う。
結果、この表現は大成功やったようで、各方面からお褒めの言葉を頂いている。

…浅井家の逸話の制作当初を思い出してみると、これも納期に余裕はなかった。
顔の表現の事もチーム内で色々と話し合った。
のっぺらぼうというわけにもいかないし、、、。そこで、しょーちん。は源氏物語絵巻を参考にして人物の表情を描いてみた。
あの時代の大和絵は”引き目鉤鼻”と言われる表現で、まるでサザエさん一家が髪型と輪郭をトレードすればほぼみんな同じ顔になるように、ある種の決まった様式がある。
柏木(三)を見てみる。

引き目鉤鼻、無表情に見える光君。
しかし、無表情だからこそその腕に抱かれる、本当は自分の子ではないと勘付きながら薫を見やる光源氏の表情に、なんとも言えない悲しみや懊悩が伺える気がせーへんやろか?
幸いしょーちん。は日本画修行時代にこの雅な絵巻物を全巻模写した経験があったので、これを手本にしてちょっと現代風の絵巻物のような作風にしてみた。

…なので、何が言いたいかというと、、、。
実際に仕事が来るまでに、自分の好奇心と行動力でいつでもどんな球でも打ち返せる勉強、鍛錬をしておかないといけないという事。
あー、仕事来んかなー。だけではあかんのや。
そして、しっかり日々弛む事なく勉強していると不思議と仕事も来るんやとおもてる。
これからも頑張るで。
アルバイト時代は職場からの連絡なんて見たくもなかったけれども、今では朝起きたらまず会社のメールをチェックし、何か来ていないかワクワクして朝のひと時を過ごしている。
また、おこしやす つらら庵♪
◯本日のちぃぴ◯

◯本日の絵◯










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